Pâtissier OTSUKA

菓子職人 大塚

大塚 良成
大塚 良成

「シェ クァノ」加野廣明氏に師事
「オーボン ヴュータン」河田勝彦氏に師事
フランス「ジャック」ジェラール・バンヌワルト氏に師事

Histoire

略歴

  • 1995’

    独立。福岡大名にジャックをオープン

  • 2005’

    ルレ・デセールのメンバー入りを果たす

  • 2010’

    ジャック大濠店をオープン

  • 2014’

    ジャック大名店 ビル建て替えのため閉店

  • 2014’

    ジャック岩田屋店をオープン

  • 2017’

    ソフィ ア ディモンシュをオープン
    (現 ジャック大名店)

“心に残る、
香りと食感のフランス菓子”

今もなお、私の心を魅了するフランス菓子。

誰よりも美味しく、美しく、を目指して、味を探求する好奇心は止むことを知りません。

思い出の中に深く刻まれたお菓子は、学んだ日々の味や香りや音、空気の記憶をたどりながら、忠実に作り続けています。

「これぞフランス菓子」と評価していただけるような、王道の技法で作るお菓子が私の真髄です。

ジャックのお菓子が、あなたの心を豊かにする、幸せな記憶となれば本望です。

Pâtissier OTSUKA

Pâtissier OTSUKA

Recommandations

 

- アルザス菓子 -

ジャック

“クグロフ”

クグロフはアルザスを代表する発酵菓子。愛らしい形のクグロフ型が特徴です。アルザス伝統のクグロフとは、香り豊かな発酵バターを使用した生地にサルタナレーズンを入れ、焼き上げたイースト菓子(パン)のこと。”マリー・アントワネットが愛したお菓子”と言われているのはこのクグロフです。

フランスのジャックでは土日限定の商品です。人々はミサの帰りに買って帰ります。クグロフを焼成する芳しい香りがオーブンから漂ってくると週末の訪れを感じ、菓子の製造により勢いが出てくるのを昨日のことのように思い出します。このアルザスの製法を忠実に守り、私の店でも土日限定でお作りしております。

ジャック

また、ヨーロッパではこのクグロフ型を使い、ケークも焼きます。私なりのアレンジで発酵バターとアーモンドのケーク生地に九州・熊本産の栗を入れ、さらにラム酒を加えて風味豊かに焼き上げたクグロフマロンというケークがありますが、今やジャックを代表するお菓子となりました。2004年に来日されたバンヌワルト氏から「Un goût somptueux. (=荘厳な味がする)」とお褒めいただいた思い出のケークです。しっとりとした食感、温かみのある味わい。そして素材が織りなす香りの良さを皆様にも召し上がっていただきたいと思います。

クグロフ

“ケークノエル”

中世ドイツに生まれたイースト菓子「シュトーレン」をベースに、高品質な材料とフランス菓子の技術を加え、より豊かな味と香りに仕上げたものがジャックの「ケークノエル」です。本来、クリスマスを待つ間に少しずつ切り分けて、その日の訪れを楽しむお菓子「シュトーレン」ですが、その形がキリストのおくるみ姿に似た形であることや、アルザス地方にはコウノトリが舞い降りて来ることから、私は通年を通してこのケークノエルをご結婚やご出産のお祝いに相応しい幸せの象徴のお菓子として作っています。

ケークノエル

“ベラヴェッカ”

ベラヴェッカもアルザス地方のアドベント(12月1日からクリスマスまで)に食される伝統菓子です。

太陽の恵みをふんだんに受けた8種類のドライフルーツと2種類のナッツ類、4種類のスパイス(香辛料)と一緒にアルザス産のサクランボのブランデーに漬け込み、3週間ほど熟成させた後、少量のパン種と合わせて焼成します。フルーツの持つ柔らかさの違いやイチジクのプチプチ感を味わいください。厳選した材料を使い、バンヌワルト氏直伝の非常に手間ひまかけた製法で、極上のベラヴェッカをお届けします。ビタミンが豊富で滋養に富むこのお菓子を薄く切り、温かい飲み物との組み合わせはもちろんですが、シャンパンやアルザスの白ワインと合わせてみるのもおすすめです。寒い冬には温かいヴァン・ショー(赤ワイン)と一緒に召し上がるのがアルザス流です。

Spécialité

- スペシャリテ -

オペラ

“ジャック”

フランスのジャックで初めてこのケーキを見ました。そのケーキは「マノイ」と呼ばれていました。ショーケースに並んでいたそのホールケーキを私は買って帰り、自分の部屋で切ってみました。中に何が入っているのか外からは計り知れません。ワクワクしながら切ってみると、カラメルムースとカラメルムースにサンドされた洋梨のババロア。3つの層が整然と並び、綺麗に分かれたその断面の美しさに息を呑んだのを覚えています。また美しさもさることながら、調和のとれた味に驚嘆しました。アーモンドとバターのビスキュイ、キャラメルムースと洋梨のムース、蜂蜜で煮た洋梨、みずみずしい食感が折り重なり、バニラビーンズがほのかに香る。シンプルでありながら深みのある、そして素材の良さを余すことなく活かした、フランス菓子らしい一品です。アルザスのジャックで一番心に残ったお菓子。ミュルーズの心優しき人たちに思いを馳せながら、日本のこの地で感激を伝えたいと開店当時から作っています。

マドレーヌ

“オペラ”

私の作るオペラは25mmの高さの中に生地3層、クリーム2層、チョコレート3層の合計8層のコーヒーとチョコレートを閉じ込めます。世界的にも有名なお菓子ですが、パリに2店舗、発祥と言われるお店があります。その昔、「ダロワイヨ」(2店舗のうちの一つ)のオペラのフォルムの美しさと深い味わいに恋をして、今でも忘れられず、本場の味を忠実に再現しています。

サヴァラン

“サヴァラン”

バターをたっぷりと使った生地にシロップをたっぷり浸み込ませ、さらにラム酒などのアルコールをふりかけたフランス伝統のイースト(発酵)菓子。シンプルな素材の中に、塩のアクセント、鼻に抜けるバターの香りを感じることができます。作り手のイマジネーションと素材の調和が口の中で広がる、まさに“シロップとお酒を食べるように”味わっていただけるひと品です。このサヴァランを食べるたびに、私は中世のこのお菓子ができた時代に思いを馳せます。

モンブラン

“モンブラン”

フランスから輸入した栗を蒸して、裏ごしをして、手間ひまをかけ、マロンのクリームを作っています。作り立ての美味しさをお届けしたいために、メレンゲを別添えにして、カップの蓋を開けて生クリームの上に乗せる形になっています。メレンゲは香ばしい香りとサクッとした食感を大事に作っておりますが、この美味しさの秘密は、神経を使った焼成温度と、中に入れているアーモンドパウダーからなるものです。

マドレーヌ

“マドレーヌ”

バター、卵、粉、砂糖から生まれる貝型のお菓子、マドレーヌ。フランス菓子の王道とも言われるこのお菓子は私の原点です。フランスのエシレバターやレモンの花から採れる蜂蜜など、すべてに私が思う最高品質の食材を使い、贅沢に焼き上げました。ジャックでの正式名はマドレーヌ・ドール(=Madeleine d’or)。“黄金色のマドレーヌ”と特別に名付けています。フランスの大地の豊かさを感じていただけたら嬉しく思います。

ショーソン オ マロン&ショーソン オ ポンム

“ショーソン オ マロン&ショーソン オ ポンム”

フランス語の名前の由来であるショーソン(=Chausson)とはスリッパの先の形のことで、それ故にこの形には今でもこだわりを持って作り続けています。丁寧に幾重にも織り込んでパイ生地を作り、さらに、一つ一つを成形する。これは大変時間と手間のかかる作業です。しかし、この工程を惜しまず作ることが、フランスで学んだことへの敬意だと思っています。一晩寝かしたパイが朝一番にザクッと黄金色に焼きあがった時、軽快な1日が始まるフランスの修行時代を思い出し、元気が湧いてきます。

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